都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

国境線を超えた日

子どものころから消極的な性格だった。
中学や高校のころ、英語の試験は手ひどいものだった。
ギリギリ赤点、いえいえ、12点とかの世界です。
それから、10年ほど過ぎた冬のある日、僕はカイバル峠を越えた。
パキスタンアフガニスタンの国境線。
そこは、カオスと呼んでいい。
アフガン、パキスタン双方へ行きかう人と車両の群れ。
ヒゲを蓄えた男たち、きっちりと顔を隠した女性たち。
モノ売りの子ども、物乞いする人。
それらの群れを乱暴にあしらう警備の警官。
差し出したパスポートを無愛想に投げ返す係官。
耳に入る人語は、どれも理解不能
終戦後の闇市を連想させる国境の町トルハムの食堂。
海千山千のアフガン人たちと食ったメシとチャイ。
今は日本でくすぶってるけど、いつかまたあそこへ行こう。