都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

消えるたこ

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たこフェリーといえば明石港と淡路島北端の岩屋港を結ぶカーフェリー。
今月16日を持って運行休止。事実上の廃止だそうな。
船もタイへの売却が決まっているそうです。
島と本土を結ぶカーフェリーはこれで無くなります。
地震で橋が使い物にならなくなったらどうなるのだろうと思いますが、
行政側の支援の動きはまるで無しです。
淡路と明石、両方に住んだ経験があるにもかかわらず、
淡路島南部に住んでいたので、まず使わないという地理的条件もあり、
クマがこのフェリーに乗ったのは一回だけです。
でも、島の北部に住んでる人にはかなり親しみのある船かと。
 
廃止になるのは、高速道路1000円のせい。
つまりは民主党のせい。
いや、そんな簡単な話じゃないと思います。(直接的にはそうですけど)
98年の明石海峡大橋の開通と同時に、その通行料に負け多くのフェリーと高速船が廃止されました。
クマの記憶にあるだけで、大磯~須磨、津名~西宮、洲本~深日、洲本~神戸・・・・・
まだありますかね?
すいません。他をちょっと思い出せません。
開通前、通行料が発表される直前というのは、
運行休止か、継続可能かで、ずいぶん注目されていたのを思い出します。
橋ができて確かに便利になりました。
神戸三ノ宮に船酔いせずに行けるようになりましたし、時間も大幅短縮。
橋の中に送水管もできて渇水時の水不足の心配も減りました。
逆に、日帰り観光が可能になったことで、ホテル旅館関係は厳しいことになったとか、
四国~関西の流れができて、淡路島はスルーされるとかも言われてきました。
便利なことが欠点なしではありません。
新しいインフラを整えたことで不便が解消されるのは良き事ですが、
地域の不便を補うために商売をしてきた人たちのことを、いつもどこかに置き忘れる。
高度経済成長以来、日本ではどこでも見られた光景なのかもしれません。
いつまで繰り返すのかと思うと複雑です。
 
(写真は明石港にて先日撮影)