都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

黄色い箱の前日 水で走る車

インド洋での自衛隊の給油問題もそうだったが、
日本のニュースは意外にも早くアフガニスタンに伝わってくる。
大きな災害、事件があれば、ラジオや新聞で国際ニュースとして流している。

それは黄色い箱を持って、日本へ向かう前日のことである。
事務所のアフガン人スタッフが妙なことを言い出したのである。
「クマさん、明日に日本へ行くんだよな」
「そうだけど、まさかお土産とか言うのかよ」
「もちろんじゃないか」
「いいけど。車とかなんて言わないでくれよ」
もちろん冗談で車と言ったのだが・・・
「おおそうだ。車だ」
「なぬ?」
「日本には水で走る車があるんだろう」
「は?」
なんだそれは?
「おおそうだ。水の車を持って来てくれよ」(同調する他のアフガン人スタッフ)
ひょっとして、オレはバカにされてるのだろうか?
「ちょっと待て、なんだその水で走る車ってのは?」
「だから、ディーゼルじゃなくて水で走るんだ」
「高額なディーゼル代の必要がなくなるぞ」
「水で走るって、なんだそれは?太陽電池とかの電気自動車の間違いじゃないのか」
「違う。水で走るんだよ。なんで太陽電池なんだ。日本にあるんだろう」
「なんで日本人なのに知らないんだ。ラジオで日本にあるって言ってたぞ」

どんなガセネタを流しているのだろう。
はたまた、どんな勘違いなんだろうか。
アフガンのマスコミも酷いものだと思っていた。
が、しかし・・・
http://www.nejinews.co.jp/news/release/eid1474.html
上記サイトのように、どうもマスコミに発表されていたらしい。
そして、どうやら日本で「水で走る車」として報道されていたようだ。
だが、黄色い箱を持って帰った頃には、
すでに開発元のメーカーが胡散臭いということになっていた。
当たり前だ。
どう考えたっておかしいだろう。
誰ぞ、報道前にストップかけなかったんかい。