都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

ドバイ空港の片隅で③わが道を行きたがる日本

4年前、近所のコンビニでバイトしておりました。
その頃、そこのオーナー氏は常時2~3人の中国人を雇っていました。
どういう事情で雇うことになったのか、そのあたりはよく分りませんが、
どうにもこうにも、オーナー氏は中国人店員の仕事に不満がありました。
中国人店員の人は皆まじめに勤務しておりました。
日本語習得の努力など、彼らの爪の垢を煎じてクマに飲ませた方がいいくらいです。
それでも、どうしても、時々彼らの言葉と接客態度で苦情が生じることもあり、
オーナー氏の不満はそこから発生していたようでした。
2年前、アフガンから帰ってみると、店員は全て日本人になっていました。
 
近頃、急に観光を諸外国の旅行者に売り出している日本。
そのセールスポイントの一つに、「日本独特のもてなし」があるそうです。
確かに、外国をウロウロしていると、日本の店員さんが懐かしくなる時もあります。
買い物するのに、なんだか無駄に疲れることも多々ありました。
なにかしら修理をするために、メカニックを呼んで徒労に終わる日もありました。
日本のアフターケアの概念を植え付けたかった時もありました。
これってアフガンだけ?
親切という考えは、日本のいろんな業種に行き渡っていると思います。
コンビニ店員といえど、無愛想な対応だとすぐに苦情が来てしまいます。
「親切にする」
それはもちろん良いことですし、それが外国の人から褒められれば悪い気はしません。
むしろ嬉しくなっちゃう感じです。
でも、つまりこれって世界標準から大きく外れているということですよね。
日本だけが我が道を行くという、ガラパゴス現象という奴なんじゃないでしょうか。
日本標準の接客サービスが世界の中で異常に高い。
他にも、時間通りを遵守する交通機関
電車が遅れた・運休になったとかいう話が新聞の記事になるということも含めて、
そういう日本的な風土に基づいた社会常識・一般常識が、知らぬ間に外国人労働者を受け入れない、
もしくは、もの凄い高い壁として存在し、異なる文化の中が育んだ別の標準と交わらないままに、
島国の中で日本標準なモノはどんどん進化していくのかなと思いながら、
空港内のマクドナルドで夕飯を食べていました。
どの店員さんの顔にも笑顔がカケラもないんだよね。
ただひたすら仕事を処理していくのみって感じが顔に出てる。
ちなみに、ドバイのKFCは日本のより美味かったけど、マクドはちょっと日本人向けな味じゃないなかった。