都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

トイレの多様性

先日、都内のある観光名所が中国人観光客のトイレのマナーに困っているという話が
新聞に載っておりました。産経だったかな。ちょっとどこだったか憶えていませんが。
記事にいわく、トイレで使った紙を流すのではなく、ゴミ箱に捨てて困っているとかいう話でした。
確かにそれは不衛生で困ります。
後で使う人は不快です。
たぶん、中国のトイレは紙を流すと排水管が紙詰まりを起こすので、
ゴミ箱に捨てる習慣があるのだと思うので、彼らはその母国の習慣に従っただけかと思いますし、
そんな話がその記事にも書いてあったような憶えもあります。
トイレひとつでも、文化は多様です。
イスラム圏では、そもそも尻を拭くのは紙でなく水です。
ですので、アフガニスタンでは紙など流せば詰まるので、備え付けのゴミ箱に捨てます。
もちろん紙を使うのは、ドンくさい日本人だけです。
そのアフガニスタンでも、地域によっては違うようで、先だってUSTREAMの放送に出演したあの常岡氏は、
クンドゥズでは土で拭いたと発言しておられました。
ちなみに日本では、紙が貴重だった時代はクソベラというものを使っていました。
薄い板切れのようなものだったかな。
場所と時代が違えば、習慣なんてぜんぜん違います。
日本では男たるもの小便は立ってするものだと思っている人が多いでしょうが、
アフガニスタンは座りションが当然なので、立ってするほうが変わり者。
路上の端っこのそこかしこで座り込む男性を見ることができます。
なんか、今回の話は汚くてすいません。
 
当然だと思っていたことが違うなんて、国が違えば当然なんで、
最初の中国人観光客の話も、あらかじめ日本のトイレについて注意していなかった添乗員の質の問題で、
ひいては旅行会社の問題。中国人の質の問題じゃない。
そもそもこの程度のことは、新聞沙汰で騒ぐ話じゃないはず。
これでガタガタ騒ぐんなら、観光立国とか言って観光庁なんて作る必要もないし、
ハブ空港なんて目指す必要はないですね。いっそ鎖国すれば。
こんな話はこれからいくつも出てくるんでしょうけど、無駄に騒がないのが一番かと。
それにしても、トイレに紙がいるとか、手で飯が食えないとか、日本人はアフガンではドンくさく見えただろうな~