都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

なんとなく向こうの国を思い出す

ここ最近思うのは、アフガニスタンの方が平和だったなーと。
静岡で震度6の地震があった日は、本気でそう感じました。
アフガニスタン地震国ですが、海がないので津波は来ないし、原発ないし。
アフガニスタンの人は銃には慣れっこですが、
我々日本人はもうすっかり地震に慣れっこです。
そのアフガニスタンでの元同僚、先日御紹介したアジア学院の彼が被災地支援の団体を立ち上げたようです。
http://sites.google.com/site/michinokuoentai/
募金とか、支援物資を送ってみたいけど、どこでどうしたらという方がいましたら、
ぜひ上記サイトへお問い合わせを。(人柄や行動力は信頼できる人です)

今回の震災でアフガニスタンと言えば、カンダハル市長が義援金を送ると報じられました。
市長の名はグラム・ハイダル・ハミディさん。
ジャララバードで市長と言う役職はあんまり聞いたことが無かったので、実はまたネタかデマかと疑いましたが、
元の記事はちゃんとロイターにありました。疑ってごめんなさい。
http://www.reuters.com/article/2011/03/13/japan-quake-aid-idUSLDE72C0HK20110313
記事内容は日本で報じられたものとさして変わりません。そりゃロイターからの転載ですし。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110314/dst11031400390010-n1.htm
で、地元アフガンではどう報じられたかというと、
http://www.pajhwok.com/en/2011/03/12/kandahar-mayor-announces-aid-japan
「On behalf of residents of Kandahar City, where the JapanInternational Cooperation Agency remains active to help Afghans,・・・・・ 」
訳:カンダハルの住民の側に立って、JICAは活発なアフガン支援を行っている。(これでいいかな?)
さすがカンダハルという土地のせいなのか、JICAの名前が出ています。
かの国ではJICAは日本の有名な「NGO」と認識されている節があります。
NGOでなく独立行政法人なのに。

こうして世界中から義援金が寄せられているのですが、
おそらく今回の震災支援のための様々な事業が立ち上がるのも、なんだかアフガニスタンを見る思い。
世界中の百戦錬磨のNGOが、この状況を虎視眈々と狙っているんでしょうか。
震災支援となると、国際社会から自動的にお金が集まるというのは、なんだか健全な話しではないような。
街角の募金詐欺なぞとるに足らぬ小悪党に過ぎません。
アフガニスタン政府の腐敗・汚職が国際社会から批判されるという状況は、
国際社会から自動的にお金がアフガンへ入ってくるという状況から派生しています。
わが国政府、公職にある方々、震災復興に関わりそうな大企業の皆様方が、
清廉潔白の士の集団であることは生まれてこの方聞いたことがないので、
遠からず世界から集う義援金の使途を糾弾する声が世界から上がるのではないかと思うと、
少々不安になるのは気のせいではないはず。
義援金にかぎらず、この震災は世界中から視線が注がれていることを忘れてはいけませぬ。
国内という内輪だけで通じる話も、通じない日が来るやもしれませんぞ。

追記
外務省プレスリリースによれば、カンダハル市長の義援金は他の政府高官の賛同者も入って、
当初報道された5万ドルから25万ドルにも膨らんだようです。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/23/3/0325_22.html
ありがたく感謝感激しますが、そんなに溜め込んでたのかという気にもなるのですが・・・