都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

古代道路

先日、NHKで放送されていた番組

古代日本のハイウエー~1300年前の“列島改造”~
http://pid.nhk.or.jp/pid04/ProgramIntro/Show.do?pkey=001-20091012-12-05090

三連休最終日12日の夜9時から、一時間半に渡って放送されました。
世の中の歴史好きは武将が好きだったり、古戦場が好きだったり、城郭が好きだったり、
古文書が好きだったり、邪馬台国が好きだったり、謎の古代遺跡が好きだったり、
古墳が好きだったりすると思うのですが、よりによって古代道路というテーマで
一時間半も番組を作るとは、さすがNHKです。
そして、なんだかんだ言いながらクマの巣穴の書棚にも、
古代道路関係の本が置いてあったりします。
けっこう興味あるテーマだったりします。

古代の道路と聞けば、ケモノ道に毛が生えた程度と考えておられる方も多いかと思いますが、
そんなちゃちなものではなありません。この国がどれほど公共事業が大好きなのか、
歴史的に実証しそうな規模です。現代人の感覚でいうと、全国的には4車線、都の周辺で8車線、
自動車もない時代なのに広い道です。番組タイトルにあるハイウェーは伊達ではないのです。

古代道路は現代の街並みに埋没してますが、みなさんがふだん歩いている道が古代道路のルートと
重複しているかもしてません。そんな妄想が面白いと思う方にお勧めなのが、
平凡社新書から出ている『日本の古代道路を探す』(中村太一)です。
新書ですからお値段も安いですし、中身も平易な言葉を使いつつ、
写真や図版を交えて分りやすい内容です。
特にこの本は遺構の解説にとどまらず、探し方のノウハウまで公開しているのです。
道路探しに必要な航空写真も地形図も、今ではネットで簡単に入手できるのできます。
休日の散策がてらに古代道の痕跡探しも面白いかもしれません。