都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

垣間見た鬼嫁の姿

女性を蔑視している。
女性を差別している。
こと女性問題で、イスラム教は批判される材料に事欠かない。
就学、就業、早婚、服装、その他いろいろ。
アフガニスタンでも同様だ。
だが、個々のアフガン人男性が女性を乱暴にしているかと言えばそうでもない。
どちらかと言えば、レディーファーストな印象を受ける。
ポルノ雑誌の類も制限が厳格だ。
でも、そうは言っても男性社会。
仕事をしているのは男性しかいない。
買物だって女性の数は少ない。
ブルカを被って、顔を決して出さない。
フェミニストな人が見たら、頭に血を上らすかもしれない。
ただし、その内情は男性が強いだけではないらしい。

同僚のアフガン人スタッフの一人はタバコが大好きな奴だった。そんな彼との思い出深い会話。
「タバコ吸ってくる」
「今、仕事の時間なんだけど」
「クマさん、今吸わなきゃ、オレは耐えられない」
「最近、本数増えてるよね。身体に悪いよ。タバコがどれだけ身体に悪いって知ってる?」
「仕方ないじゃないか、家で吸えないんだよ」
「なんで?」
「家で吸ってたら、嫁が怒るんだよ」
「は?」
「タバコを買う金があるんなら、食費に回せって言うんだ」
「・・・・」
「だから、事務所で吸わなきゃ、吸えないんだよ」
アフガニスタンって、男の社会だろ?」
「違う。オレの家では嫁が強い。オレは家の中でタバコが吸えないから、いつも外で吸ってるんだ」
自信を持って彼は言った。
そんな自信を持たれても・・・
制度や習慣がどうあれ、鬼嫁はいるらしい。