都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

ドバイ空港の片隅で①群れる日本人

イメージ 1
中東からの帰り、それぞれの事情で出発日はてんでバラバラ、帰りは一人旅。
乗り継ぎの悪さから、ドバイ空港に昼について、日本行きの便は夜3時の出発。
タクシーで外をウロウロしてみるのも一興かとも思いながら、
外は鬼のように暑いし、荷物もあるし、空港は広いからどうとでもなるかと、
妙な場所で生来の出不精を発揮し、ドバイ空港に10数時間滞在。
 
さて、夜にもなると同じ便に乗るであろう日本人が幾人か現れ始めて、その現象が始まりました。
「日本人って群れる」
いつの日かジャララバードの宿舎のそんな話を、誰かが言ってた記憶があります。
誰だったか?
でも、アフガン―自宅の旅路のほとんどをアフガン現地服のシャルワルカミーズを着て移動していたクマは、
「群れる」という現象をよく分っていませんでした。
そんな服装をしていれば、日本人は避けて通るのがオチです。
しかれど、ドバイ空港ではアフガン仕様のクマではなく、その日はユニクロ仕様のクマ。
周囲一帯は、どこの国なんだか分らない人だらけ。
少し空席が少なかったとはいえ、いくつもある空席の中で左隣の席に日本人女性が隣に座りました。
さらに右隣の空席に日本人男性が二人やってきます。
遠い中東、日本人など圧倒的に少数派の中で、都合四人の日本人が群れています。
「なに?これ?他にも空いてる席があるのに、なしてわざわざここへ?」
疑問が広がる中で、ふと行きかう人たちから見れば「日本人のお仲間4人」と見えるだろうなと気付き、
どういうワケか尋常じゃない強烈な不快感が。
 
「オマエらと仲間になった憶えなぞないわ、コラー」
 
すぐに読んでた本をしまいこみ、座席を立って、インド人らしき人の団体さんの中へ。
なんでこう考えるのでしょう?
旅先で偶然出会った日本人同士、仲良くやればいいんですけど。
昔いた職場の上司から「お前の根性は螺旋階段のように曲がっている」など言われましたが、
まあきっとそうなんでしょう。ひん曲がっているんです。
それにしても、左右のお隣にやってきた日本人は、
同じ国の人だからという理由でクマの隣に座ったのでしょうか。
それは安心感から?
日本人といれば安心?
そりゃ、たしかに海外で置引だのひったくりにあった経験がないクマは、
異国の土地にあって、無警戒でのほほんとしているのかもしれないです。
それでも、不快な疑問が頭を離れません。
あなたたちは、日本人がいると思って隣に座って来たの?
もしそうだとしたら、あなたたちは、目の前を通る数多の人たちを、どんな目で見ているのですか?
クマは日本人とはいえ、見ず知らずの人ですよ。
はっきり言って、日本人同士の方がよほど信用できんわ。
こうして、ひねくれ者なクマは、とっても座り心地の良かった上の写真のイスを捨てました。
アホですね。
そんなこんながあったことをきっかけに、日本人は孤独だなと思ったワケです。
こんなテーマで少し続きます。
 
(写真はドバイ空港、成田便搭乗ゲート近くで先日撮影。文中の時間時は、もっと混んでいました)