宝塚市西谷地区の玉瀬と切畑の境に広がる古宝山。
関西電力の送電線が通るので送電線の巡視路に沿って歩いていた時、
道の傍らにあったのが炭焼き窯跡だった。
山の中を歩きまわってまだ1年だが、見つけた炭焼き窯跡は16か所。
兵庫CS地図を見てると山林の中にもっと埋もれていそうではある。
これまで見つけてきた窯跡の立地条件についておおむね共通するところは
①水の流れがある谷
②岩がゴロゴロある
①については炭焼きをしながら山中に寝泊まりするので
生活用水としての水も必要だが、
窯の天井部分等を構築するために粘土を捏ねるためにも水が必要である。
②は窯を作るのに必要な石材を調達しやすいという利点がある。
ただ、ほんとに今は人が入らないような谷に窯は作られており、
ほんとにここに人が出入りしていたのか疑うような場所にも窯は埋もれている。
↑こちらのような落ちたら大怪我ではすまぬような深い谷が前面にある窯など
どうやって作業していたのか、なんでこんな場所に作ったのかホントに不思議である。
炭焼き窯があった昔は、
炭焼きに適した樹木を植え、
山林の中を順番に伐採して木炭を生産していたと思われるが、
いまや人が入らぬ山林は道はなくなり倒木も多い。
イノシシやシカの気配もあり、人の手が入っていた里山は自然に吞まれつつある。