都鄙往還雑考

宝塚の山の中と街をいったりきたり 2022年12月よりブログタイトルを変更しています。それ以前の記事は順次整理していきます。

そこのけ そこのけ 米軍さんが通る

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流血やら爆薬の匂いのするアフガンのお話は、新聞やテレビで十分ですので、
「ニングラハルだった日」に分類している記事は、基本的にゆる~いアフガンのお話を目指しております。
でも、今回は軍隊のお話です。話が少し固くなります。

上の写真は、ジャララバード北方クナール河流域にある現場に行った時に撮影したものです。
撮影場所の後方には、岩肌な斜面に面したカーブの多い場所があります。
そんな場所にも関わらず、ドライバー君は快調にアクセルを踏んでいました。
そこはかとなく、不安を感じていましたら、急なカーブの向こうからデカイ米軍装甲車がヌっと出現。
もう少しで、志願もしていないのに神風特攻をするところでした。
そして、カーブ地帯を抜けると、写真の車列が現れます。
特攻しそうになった装甲車は、この車列の露払い役だったようです。
対向車線の車はみんな路肩に停止してやり過ごします。

下の写真も、同じくジャララバード北方の現場で出くわした米軍を撮影したものです。
ヒゲのおっさんと可愛い少女がコンビを組んだ看板も気になりますが、視線は米軍へ願います。
ISAFは自爆テロなどを警戒してますので、追い越しができません。
米軍の車列に接近すると、銃弾で叱られます。
従って、いつなんどきでも彼らのスピードに合わせて行動します。
彼らが何かしらを感知して急に停車したら、こちらも停車します。
たとえ、後ろで大渋滞が起きても、彼らが動き出すまで停車し続けます。
誰だった銃弾で折檻されたくありません。
それに、近づいた時に爆弾テロが起きるのも困りますので、傍に行きたくもありません。
写真では分りにくいかもしれませんが、ハンヴィーの上にある銃座の銃が
カーブに合わせてこちらをまっすぐに指向しています。
銃座の米兵がくしゃみでもして、引き金を引いていたら、助手席の僕は血だるまになっています。
そう思うと怖いものですが、慣れてしまえば、そんな渋滞の先頭でうたた寝もできます。
なお、路肩爆弾の起爆に電波を使うらしいので、彼らはアンテナから妨害電波を放出して移動します。
よって、行く先々で無線と携帯電話が不通になります。迷惑な集団です。
「渋滞で遅れます」というような連絡もできません。

他人の土地でこういうことができるアンタらは、いったい何様だと思いたくなります。
国際治安支援部隊なんて名乗っても、装甲車を見上げる僕には占領軍に見える訳です。